2008年7月26日土曜日

申英子さんからの感想文です

みなさんへ

暑い日が続きます。お変わりありませんか。
さて、大阪で日本の学校で教鞭をとりながら、日本キリスト教団
ハニルチャーチで牧会されている在日2世の申英子さんから
本の感想が送られてきました。感謝します。

崔 勝久

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「多分化共生とは」の本ですが、何よりも「勇気」ある本だと思います。共生という名ばかりで在日を実質的にはほんとうの仲間として扱っていない状況はあらゆる組織で見られることです(これから多くの外国人を市民として受け入れていかなければならない現実を見据えたら、学ぶべきでしょう)。


それは日本人自身が個の確立を経験していないため、何をどうすればよいのか分からない面もあるでしょうし、パワーゲームの罠を操ることでしか、自分の存在を認め、認めさせることが出来ない悲しい現実があります。

ですから、この本は川崎で何が起きたのかということを深く広く知らせることによって、読者が自分たちの置かれている状況で当事者として考えさせられるのではないでしょうか。40年近くかけての取り組みを誠実にしてこられたチョンソクさん、キョンヒさん、勝久さんの使命に感動します。在日という閉ざされた世界にあって、闘いは容易でなかったでしょうし、外からのバッシングや御自分との闘いも相当なものでしたでしょう。


 でもその真実な問いが民族、国籍を超えて響きあう尊いものを共有する人たちとの出会いを起こさせたのでしょう。

新しい世界に向けてのパイオニア的な歩みは受難を伴うものでしょうけれども、悲観的になる必要はないと思います。プロセスにおいてすでに得るものを勝ち取って行けているからです。お二人に久しぶりに会ってそう感じさせられました。 

多くの人たちに読まれますように。 

申 英子

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