2020年10月17日土曜日

恩師からの拙著の読後感、公開します

私の尊敬する恩師に拙著をお贈りしたところ以下のようなご返事がありました。私には過分なおことばですが、一人の読者の意見として匿名で公開させていただきます。

<崔 勝久 様 お送りいただいた『個からの出発』、一昨日夕方に郵便局に行って受け取ってきました。わざわざお送りいただき、まことに有難うございます。

正直に言って、この本は非常に役に立ちます。これまでのあなたのいろいろな発言や行動について、一つ一つについてはあちこちに散らばって、どこかに載っているにはちがいないのですが、さて、あれはどこに載っていたっけ、と探そうとしても、容易には見つかりませんでした。私のように整理の仕方が悪い読者は他にも大勢いるでしょう。

それを、今回の御本のようにまとめていただけると、それも、単に過去の文章の再録を並べるという仕方ではなく(多少載ってはいますが)、現在のあなたの文章でこのようにわかり易くまとめてくれると、すぐに頁を開いて見つけやすく、他方、そういう意味の参考書としてだけでなく、はじめから通して読むと、一つの本としてよくまとまっていて、読者も興味をもって最初から最後まで通読しやすいように書かれています。 というわけで、これは読者にとって(私もその一人)非常に有難い贈り物です。どうも有難うございます。これだけの分量をまとめられるのは時間的にかなり大変だっただろうな、と思いますが、それだけにますます、感謝いたします。

まだ興味のあるところをところどころめくって読んだだけですが、一つ一つ、問題の根本がどこにあるのか、他方また、一つ一つの個別の事柄の問題点がどこにあるのかを、非常にわかり易く書いてあって、今まで何も知らずにいた日本人の若者にとっても(たとえば190頁。それにしても「『韓国併合』を史実としてさえ知らない大学生が多くいる」という御指摘、私もあちこちでともかく今の日本人は植民地支配の事実そのものを知らなすぎる、という事例に多く出会ってきてはおりますが、それにしても、困ったものだ、とあきれております)、その若者たちにとっても、今回の御本は自分たちの歴史を正確に把握する上でも、絶好の教科書と言えましょう。よく、これだけのものをお書き下さいました。有難うございます。

 近頃は人間の寿命も長くなったので、お互い、もう少し長生きして、言うべきことをこの社会に言っていく仕事を続けることにいたしましょう。くれぐれもお元気で。>

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