2015年6月28日日曜日

原告との話し合いを拒否した原告弁護団に強く抗議をしますー朴「訴訟の会」事務局長

原告との話し合いを拒否した原告弁護団に強く抗議をします。

原発メーカー訴訟の会の原告、サポータの皆さんへ

626日、原告弁護団は、原発メーカー訴訟の会の事務局長名で出した話し合いの要望(69)に対して、「協議をする意向はありません」と回答してきました。

全世界39ヶ国、4,000名の原告から正式の総会によって選ばれた、現事務局から今後のメーカー訴訟をどのように進めていくのか、協議しようという申し入れに対して拒否する回答に驚くとともに「原発メーカー訴訟の会」原告との話し合いを拒否する弁護団のあり方に強く抗議します。

原告から選任され、原告の代理人になった現弁護団が、原告との話し合いを拒否することは、メーカー訴訟に限らずどのような裁判であっても許されることではありません。原発メーカー訴訟を提起し、メーカーの責任を明らかにする裁判を進め、全世界の反原発(核のない社会)を願う原告と共に国際連帯運動を展開し、法廷内外の戦術で裁判勝利を願ってきた私たちは、話し合いを拒否した現弁護団が果たして私たち原告の思いを法廷で実現できるのか疑問に思います。原発()事故によって犠牲となった人たちの声を反映することができるのでしょうか。全世界の原告の意向を早急に確認し「訴訟の会」事務局としての対応策を早急に明らかにしたいと思います。

【事実経過】
1.2014130日に第一次提訴をしてから1年半が過ぎ、世界最初のメーカー訴訟で、しかも海外の原告数が2500名(提訴時点)を超える日本で初めての裁判は原告の確定が終わり、今年63日に原告と被告代理人による口頭弁論の日時を決定する最初の進行協議が持たれました。被告代理人39名、原告は6名の枠があったにも拘らず、弁護団は裁判所の意向という口実で原告の参加を拒否しました。

2.事務局長である私は、東京地裁の書記官と交渉し、裁判所は傍聴と発言は原告の正当な権利として認め、進行協議に参加しました。そこで被告3社の代理人は710日までに答弁書を提出し、8月、10月、来年の1月の口頭弁論の日程が決定しました。
しかし、被告GEの代理人は、原賠法を盾にして早期結審を裁判長に要請し、驚くべきことに原告の利益を代弁すべき私たち原告の弁護団は沈黙しました。それは被告の早期結審要請の黙認です。黙認は裁判の世界では暗黙の同意(了解)を意味します。世界中の(私たち)原告は、そのような早期結審を求めていません。
このような弁護団が、巨大原発メーカー(GE・日立・東芝)の経営陣(代理人)とまともに対峙できるのでしょうか。

3.弁護団の対応に疑問を感じた事務局は、弁護団に対して今後の裁判の進め方に関して早急に協議することを求め、69日事務局長名で「話し合い申し入れ」をしました。

4.回答締切日は617日でしたが、回答はなく、26日までの回答を再度要求したところ、弁護団から「協議拒否」の回答が来ました。

【弁護団の回答内容(626日)】
朴鐘碩殿
弁護団は、貴殿と協議をする意向はありません。
これまでより貴殿より協議の申入れがなされる都度、弁護団は協議の前提として環境を整えてほしいと要請してきましたが、これらの要請が聞き入れられることはなく、むしろ貴殿は理由なく弁護団を非難し続け、進行協議に関する協力の依頼も無視しました。
このような姿勢に終始する貴殿とは、本訴訟に関して有意義な協議は不可能であると考えています。なお、原告との連絡、意見交換、学習会等については、原告有志の方々が管理する連絡網等を通じて行っており、今後も同連絡網を活用する予定です。
原発メーカー訴訟弁護団

【弁護団回答の問題点】
1. 私は、原発メーカー訴訟の会を代表して事務局長の肩書きで弁護団との話し合いの申し入れをしたにも拘らず、弁護団からの回答は事務局長の肩書きをつけない朴鐘碩個人でした。これは訴訟の会と事務局長の分断、そして訴訟の会及び事務局内部の分断を狙う陰険・悪質な意図をもったやり方と判断せざるを得ません。
2. 仮に原告である私個人に当てた話し合い拒否であっても、原告との話しあいを拒否する弁護団は、原告から選任された代理人としてとるべき態度ではありません。これは明らかに弁護士の職務規程に反する行為です。
3. 弁護団の意向に沿わない、主導に従わない原告は外す、あるいはその原告の代理人を辞任するという脅迫的なやり方は、崔勝久前事務局長やその他の原告に対するものでした。それと全く同じ手法で、弁護士に従わないという理由で私にしています。すなわち、メーカー訴訟は、原告でなく弁護団が中心になって進めていくという姿勢です。弁護団の傲慢、特権意識、自己顕示欲の表れとしか言いようがありません。
4. 同時に、弁護団の主導に従う原告有志と「連絡、意見交換、本訴訟に関する有意義な協議」を行っていくと記しています。これは原告の分断・統治を狙うものであり、認めることはできません。弁護団の主導・意向に従い、忠誠を示した原告だけと話し合い、そうでない圧倒的多数の原告が参加する訴訟の会の事務局長との協議を拒むことは弁護士の職務上、許されることではありません。                            

【結論】
原発メーカー訴訟の会は、私たち原告の意向を無視して裁判を進めることを画策する弁護団を強く批判し、原告の利益を代表しようとしない弁護団にどのように対応すべきか、全世界の原告と早急に連絡を取り合い、速やかに結論を出すことをここに明らかにします。訴訟の会の原告・サポータの皆さんのご理解を得ながら、これからも共に原発メーカー訴訟を闘い抜くことをここに宣言します。

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                      「原発メーカー訴訟の会」事務局長 朴 鐘碩        

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