1.世界は荒れ、各国の中央集権化は進むでしょう。
今年はどのような年になるのでしょうか?私の予感では、世界は荒れます。日本は株価が上がり一見、経済がマイナスからプラスになり復興されたとされていますが、これは全然あてにならないと思います。
安倍の特定秘密保護法案の暴挙と靖国参拝はレジューム・チェンジを掲げる安倍にしては、そんなに驚くべきことではないでしょう。日本は確実に右にハンドルを切りました。首相は勿論、都知事選はどうなるかわかりませんが、三大都市の大阪、名古屋の首長の歴史を踏まえない発言からも、日本の政治は当分大きな変化はないものと感じます。
その根底にあるのは、日本の政治を支える市民の質であり、東北の震災、福島の事故があっても何も変わらなかったのではないか、やはり、これまでと同じく、住民主権に向かわず中央集権であり、これまで通りの官僚と大企業中心の社会構造はびくともせず、むしろさらに強化・拡大されていくようです。
しかし激動する世界の中で、「グローバル・ファシズム」は進行し経済環境も好転しないでしょう。韓国もまた、年末は政権に大きな不信を抱く民衆の動きが目立ち、北朝鮮の粛清の嵐に対峙する形で、権力はさらに高圧的になり、民衆のマグマがどのような方向に向かうのか予想がつきません。
中国の地方における民衆の動きも注目されます。しかし日韓中の政権は簡単に崩れず、為政者は自分の地位にしがみつき、怒りのマグマは溜まり続けるでしょう。台湾もまた日韓中の動きと連動するのではないかと思われます。
2.非核化の声があがる中で原発が増えるのはなぜか
そのような流れの中で私が一番注目するのは、原発です。世界が非核化を掲げ日本も参加せざるを得ない状況になっても、原発体制は拡大し続けています。非核化と脱原発は連動せず、原発体制は脱核を求める市民の声にもかかわらず、さらに拡大・強化されていくものと思われます。
それは結局、本質においてアメリカを中心とした列強の核武器による世界支配の体制が維持され、NPT(核不拡散条約)体制が確固たるものになってきているからです。それを支えているのが、原発を持つ国における原子力損害賠償法です。それは「原子力事業の健全な発達」を保証するものなのです。世界は経済発展の名の下にグローバリズムと原発体制という戦後の植民地主義の道を進み、それを支えるために各国においてナショナリズムを喚起する政策がとられていくことと思われます。
今年、私たちがはじめる原発メーカー訴訟は、そのような戦後の植民地主義である原発体制の中核に向かって矢を放つものだと言えるでしょう。
3.私たちに求められるものは何か
各国の中央集権化が進み、原発も再稼働、輸出が具体化されることが見込まれる中で、私たちに一番求められるものは何か、それは内的には各人が私がドイツの碩学から学んだように、Revolutionary Patience(革命的な忍耐)を持ち続け、植民地主義に抗する闘いを続けるしかないのです。
植民地主義は外在するものではありません。それは自分の生き方、価値観を含め、内在的なものと捉えるべきです。植民地主義は過去のものではなく、過去の傷を引き継ぎながら、戦後になってからも新たに形を変え(植民地をもたない植民地主義として)、国民国家の経済発展というスローガンの下で展開されているものだと私は考えます。それがグローバリズムであり原発体制なのです。
低落したとはいえ50%の人気を誇る安倍政権は打倒できるのか、2年後の選挙まで大きく自公を中心とした保守勢力の体制が変わることは期待できないとすれば、その間、私たちは自分の足元から植民地主義と闘う内実を作ることです、「革命的な忍耐」を以て。
国内の外国人を含め、地域社会における弱者に目を向け、地域社会における反核、反差別、反植民地主義の地道な運動をつくっていきながら、同じものを求める世界の市民による国際連帯運動の拡がりを求めること、それが今年の私の目指すことです。
あまりにやるべきことが多く忙しく、目の前のことに一喜一憂しがちですが、ここは事態は急速に変わることはないと腹をくくり、ものごとをより広く、包括的に捉えながら地道に歩みしかないと思います。
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