2013年8月24日土曜日

福島第一原発 汚染水の実態はー電話インタビュー 小出裕章さん

FC2ショッピングカート「げんぱつはいりません」のブログから転記させていただきます(「転記は自由にどうぞ」とありますので)。小出裕章さんは電話インタビューで、今回の福島の汚染水の実態はどのようなものか詳しく語られていますので、みなさんにご紹介します。    崔 勝久

2013年8月23日

今日は福島第一原発の汚染水を特集しますが、まず今日の動きから千葉アナウンサーに伝えてもらいましょう

千葉:
それでは福島第一原発関連のニュースをお伝えいたします。福島第一原発で汚染水漏れのトラブルが相次いでいる事態を受け、原子力規制委員会は今日、現地調査を行いました。
福島第一原発では、今月19日タンクからとしては過去最大となる300トン以上の汚染水が漏れていることが明らかになり、一部は排水溝を通じて海へ流れ出た可能性があります。

さらに昨日、東京電力が同じ構造のタンクおよそ300基について総点検したところ、
別のエリアのタンクの周辺2カ所でも、非常に高い放射線量が測定されました。タンクの底の部分で、1時間当たり100ミリシーベルトと、70ミリシーベルトだったという事で、非常に高い数字です。

原子力規制委員会は今日現地調査を行い、漏れたタンクなどを確認したほか、地下水を通じて汚染水が漏れている海沿いで地下水のくみ上げ作業を視察しました。

また、1号機から4号機の建屋にたまった汚染水がどのように海側に流れているかを調べるため、比較的構造が似ていて汚染が少ない5号機、6号機側の地下の構造を確認しました。

建屋の地下内は配管などを通す地下のトンネルがいたるところにあり、原子力規制委員会は今日の調査を踏まえ、来週火曜日に具体的な対策について議論する予定ですが、現場では今日も、今回漏れたものと同じ構造のタンクの建設が続いていたという事です。

タンクからの水漏れというのはこれでもう5回目なんですけれども、水が増え続けているから、早く作れるこのタイプのタンクをつくり続けて、汚染水を収容していくという事なんですね。


水野:
でも、このタイプのタンクは寿命が5年とか・・・と聞きますね。仮設のものなんですね、あくまでも。

千葉:
そうなんです。接続の部分がゴムでできていまして、まァ5年という事なんですけれども、それでもとにかく早く作れるから作り続けるという状況だそうです。

水野:まだ2年と少ししか経っていませんのにね。

千葉:漏れてもいるんですけどね。

水野:
はい。
千葉アナウンサーがお伝えしました。
今福島第一原発で本当に何が起こっているのか?今日は京都大学の小出裕章先生にも伺います。また、海の状況についても伺っていこうと思っております。


03:44~
http://youtu.be/zRA0kZmdajA?t=3m44s


水野:
今日の特集「福島第一原発事故 汚染水をどうする」今日は京都大学原子炉実験所助教、小出裕章さんとお電話を結びます。小出さん今晩はどうぞよろしくお願いいたします。

平野:今晩はよろしくお願いします。

小出:はい、平野さんこんばんはよろしくお願いします。

水野:
多くのリスナーの方から小出さんのお話を伺いたいというお便りを頂いていました、
まずは「東電は何であんなにウソをつくんでしょうか。最初は汚染水が120リットルと言っていたのに、二日したら300トンですか!?」と。
昨夜になったら別のタンクからも漏れているっていう話ですね。今何が起こっているのか、今日は教えていただきたいんですけれども、まず、汚染水って、何でそんなに増え続けているんですか?

小出:
今、福島第一原子力発電所の中で、原子炉と私たちが呼んできたもの。そこの炉心が溶けてしまっているという事が2011年3月11日から進行しているのですね。で、炉心というところにはウランというものがあって、それが核分裂をしてエネルギーを出して、それで発電をするという事をしてきました。ウランという物質は地球上にどこにでもありますし、放射能を持った物質です。

みなさん、この地球という星が、単に私たちがこう、表面で生活出来ていて、命の星だと思われていると思いますが、地球の内部を考えてみると、ドロドロに溶けているのですね、今でも。マグマというものがごく近くにあって、火山で噴出してくる訳ですし、コアという部分はもう、全部が溶けてしまっているという、そういう星なんですね。それはなんで溶け続けていられるか?というと、ウランとか、トリウムとか、カリウムというものもありますけれども、要するに放射能があって、それが熱を出しているからなんです。

ウランはもともと放射能を持っている物質で、生命体にとって危険なわけですけれども、
そのウランを核分裂させてしまうと、放射能の量が一気に1億倍に増えてしまうのです。
もう、モーレツな発熱体になってしまうという事になります。

2011年3月11日に地震と津波で襲われて、福島第一原子力発電所はウランの核分裂反応自身は止めたのですけれども、でも1億倍にも増えてしまった放射能がそこにあるが為に、炉心でずーっと発熱を続けてしまう事になっていたのです。

ですから何とかそれを冷やさない限りはドロドロに溶けてしまうと。それはもう宿命なのです。


水野:「今もずっと冷やし続けているんですか?」とリスナーが聞いて下さっていますが


小出:
そうです。ですから、何が何でも冷やし続けなければ溶けてしまうという、
そういうものを相手に私たちは今戦っているのです。2011年3月11日の事故が起きて以降、とにかく大量に作ってしまった放射性物質が熱を出し続けていましたので、
まずは冷やして溶けないようにしなければいけないという事が起こりました。


水野:
ずーっと冷やし続けているんですね。ただ、その汚染された水はですね、
東電は建屋でちゃんと回収して、それを放射性物質を除去して、もう一回格納容器に冷却水として使うから、ぐるぐる回すので汚染水は増えないはずじゃなかったんですか?


小出:
東京電力の説明はそうでしたけれども、炉心を冷やそうとして水を外から入れているんですね。そうすると、水が汚染する事自身は避けられません。そして本来は炉心というものは原子炉圧力容器という圧力釜の中にあったのですが、圧力釜自身ももう溶けて穴があいてしまっていますし、その外側にあった、放射能を閉じ込める最後の防壁として設計された格納容器も、もう多分そこいら中で穴があいてしまっていて、いくら水を入れても全部漏れてきてしまう。


水野:だだ漏れですね。

小出:
そうです。
それで、漏れてきたミスは何処へ行くかといえば、原子炉建屋という、皆さんが写真で見る四角い建物ですね。その建物の地下に溜まってしまったり、あるいはそこと繋がっているタービン建屋という建物の地下に溜まってしまったり、あるいはさらにその外側に、
トレンチとかピットとか立抗と呼ぶ地下のトンネルの様なものが張り巡らされているのですけれども、そういうところにずーっと溜まってしまってきていたのです。

それは2011年3月の段階で「すでに10万トンも溜まっている」という状態になっていました。4月の初めにその一部が、ピットというところがあって、海に向かってジャージャーと滝のように汚染水が流れている事が目に見えたのです。ご記憶の方もいらっしゃるかもしれませんが、「これは大変だ」という事で、東京電力はそこを大変な苦闘をしながらふさいだのです。

ところがその塞いだ途端にマスコミの方々は、「ああ、これで汚染水の漏れは防いだ」と思ったのかもしれませんが、そんなことはあるどおりが無いのです。

コンクリートというのはもともと水を蓄える・漏らさないという力はありませんし、福島第一原子力発電所の場合には大きな地震に襲われて、そこいら中にひび割れが生じているはずで、目に見えなくても地下で汚染水はもうダダ漏れだったのです。

ですから、なにか今みなさんは汚染水問題が大変だと思われたようですし、マスコミもここへ来て初めての様な顔をして、汚染水問題の事を報道しているわけですが、もう2年半にわたってダダ漏れのままずーっと汚染水は漏れてきていたのです。


水野:
毎日汚染水は400トン増加しているという計算もありますよね、ドラム缶2000本分です。

小出:
そうです。それはあの、地下水というのはどこにでもあるわけで、コンクリート構造物がひび割れている限りは、中から外にも漏れるし、外から中にも入ってきてしまうという事は当たり前な事なのであって、地下水がどんどん、どんどん中へ入ってきてしまいました。

だから「循環しています」と言っても、外から中へ入ってくるものを考えれば、どんどん、どんどん増えていってしまうという事になってきてしまったのです。


水野:
今回問題になっているタンクの水で言うと、1リットル当たり8000万ベクレルだそうですが、これはどれ位の危険のあるものなんでしょうか?


小出:
その8000万ベクレルの正体は、私はストロンチウム90という放射性物質だと思います。そのストロンチウム90という放射性物質を、もし、事故ではなくて、たとえば私がいる京都大学原子炉実験所から外に流そうとすれば、1リットル当たり30ベクレルを超えたらもう外へは流せません。

水野:1リットル当たり30ベクレルが限界、今回はその・・・え・・

小出:8000万ベクレルですから、ま、約300万倍という、

水野:300万倍。はぁ

小出:
もう、想像することも難しいほどの猛烈な汚染水というものが、タンクの中に溜まっているわけですし、どんどん、どんどんそれが、毎日のようにたまってくるという状態になっているのです。


水野:
これ300トンで24兆ベクレルというふうに計算できるんですけど、24兆ベクレルが流れ出しているというのは、どういう意味なんですか?

小出:
それもみなさん、24兆ベクレルと言っても全然実感が湧かないと思いますが、24兆というのはですね、10を13回掛け合わせるというのが10兆という桁になります。それで、広島の原爆がまき散らしたセシウム、あるいはストロンチウムというのは、10を13回掛け合わせた量です。


水野:はぁ!

小出:
ですから今10を13回と私は言ったんですね。24兆というのは。ですから、ほとんど要するに広島原爆がまき散らしたセシウム137あるいはストロンチウム90と同じようなものを今、漏らしたという事ですね。

水野:はぁ。

小出:
それがただ300トンだと言っているだけであって、福島第一原子力発電所の敷地の中にはもうすでに43万トンもの汚染水が溜まっているのです。


水野:43万トン溜まっているんですか!

小出:はい。

水野:はぁー

平野:これはもう、なんか一種の池とか沼のような状態ですね、全体を上から見たら。

小出:
はい。もう、今私はもう、福島の敷地が放射能の沼のように思えてしまいます。

平野:これでもう、ここで作業すること自体がもう、…なんか危ういんですね、危ないですね。

小出:
そうです。もう毎日現場で働いている作業員の方々が被ばくをしながら向き合って下さっているわけで、本当に危うい状況だと私は思います。


水野:
1リットル当たり8000万ベクレルの汚染水の周りで作業したり、たとえば手を突っ込んでしまったりしたら、どうなるぐらいのものですか?

小出:
それは状況によるのですけれども、ストロンチウム90という放射性物質は、ベータ線という放射線しか出さないのです。ですからタンクという鋼鉄の容器に入っている限りは大きな被ばくをしなくて済むのですけれども、それが漏れてきてしまって、地面の上に水たまりになってしまっているという事になりますと、ベータ線もかなり空気中でも飛びますので被ばくをしてしまうという事になってしまいます。で、もちろんそれを身体に付けてしまいますと、皮膚が被ばくをしてしまいますし、作業員の方々は十分に注意をしながら作業をしてもらいたいと思います。


水野:これ水たまりに最初120リットルでしたでしょ?

小出:(笑)はい。

水野:それが、日があらたまったら、タンクの水位の低下から300トンという事に訂正されました。

小出:はい。

水野:
じゃあ、300トンから120リットルを引いたその差ですよね。299トン880リッターっていうんですかね、kg。これ、どこに行ったんですかね?


小出:
はい、堰に中に。堰という、コンクリートでこぼれないようにしている構造物があるのですが、その中に残っているというものもあると思いますし、多分大部分はバルブから外に流れて地面に染み込んだんだと私は思っています。


水野:地面に染み込むとやがて海へ流れますよね

小出:
そうです。先ほど平野さんも全体が沼のようになっているとおっしゃったけれども、
敷地全体が放射能で汚れた沼のような状態になってしまっていて、そこにどんどん地下水が流れ込んでいる訳ですから、もちろん海へ流れ込んで行ってしまうと思っています。


水野:
この問題についてはね、タンカーを持ってくるべきだという事を、もう事故の直後から小出先生はおっしゃっていましたが、これは何とも、動きませんでした。で、今度は浄化装置のアルプスというものを動かすんだと、こういう話もあったんですけれども、これもうまく動きませんね。ん・・・

小出:そうです。

水野:
ただ、これからどうすれば、この、タンクに入っている、やっと、ま、確保できた汚染水を外へ逃さないでいけるのか?いかがでしょう?

小出:
わかりません。今東京電力がやっているのは、ひたすらタンクにためようとして、これまで40万トン分ぐらいのタンクをつくってきたのですけれども、それも非常に応急的なタンクであって、溶接して作ったタンクではありません。

鋼板をただボルトでつないでですね、間にパッキンが入っているというような応急的なタンクですので、ま、今もうすでに漏れてしまっているわけですし、これからもどんどん漏れていくだろうと、私は思います。そして今もどんどん汚染水が増えているわけですし、
東京電力は80万トン分までタンクを作ると言ってはいますけれども、いずれにしても敷地には限界がありますので、いつかは海へ流すことになってしまうと思います。


平野:規制委員会の田中委員長は、もうそうせざるを得ないみたいなニュアンスで話されていますよね。

小出:はいそうです。

平野:しかしそれでいいかどうかは大変疑問に思いますし、

小出:今までのようなやり方は決してやってはいけないと私は思います。

平野:
それと、地下水のバイパスを通す計画というのも、敷地を通さずに地下水をいきなり、こう海へ流すみたいな計画もね、

水野:
あ、地下水が汚染される前に、先にそれをくみ上げて、海へ流そうという計画ですよね。
つまり、いままでお話ししていたタンクの中の水ではなくて、他にも汚染水って、今お話しいただいたようにいろんな形であるわけですね。

小出:そうです。

水野:
地下水がどんどんどんどん、汚染をされてしまっている。これは、今平野さんがおっしゃったこのやり方、汚染される前に海へ出すというのはどうなんですか?

小出:
汚染の現場に入る前の地下水を、汚染をする前に海へ流すことは私はやるべきだと思います。どうにも、もうこうなってしまった限りは、少しでも汚染を少なくするしかないわけですから、それが本当にいいかどうかというのは疑問はありますけれども、
でも、やるべきだと思います。

水野:でも地下水というのは、全く汚染されていないところで

小出:
ではないですよね。ですから、完璧に私がそれを支持するわけではありませんけれども、
本当にどうしていいのか分からないような困難な状況にありますので、少しでも海へ汚染を流さないという方策は考えなければいけませんし、私は、今この場所できちっとご説明できないと思いますが、もう水で炉心を冷却するという事を止めなければいけないのではないかと思うようになりました。

水野:は?だって、水で炉心を冷却しなかったら、破局的な事になるんでしょ?

小出:
そうですね。私もそう思ってきましたし、事故直後は海水でも良いし、海水もないなら泥水でもいいから、「とにかく水を入れて冷やしてください」というように私は発言もしてきたのですけれども、2年半たちまして、放射能自身も随分減衰というか、減ってきてくれていますし、発熱量も減っていますので、水以外の物質という事を考えて、これ以上汚染水を増やさないという事を考える時に来たと私は思います。

平野:それはたとえばどういうものが想定されるんですか?

小出:
私は事故直後からヨーロッパの方々が忠告をしてくれたやり方なのですけれども、最近はまた日本国内の方も私にそういう忠告をくださるようになりましたが、「金属で冷やそう」という。

平野:金属

小出:
具体的には鉛とかですね、ビスマスとか、そういう重金属の類を、多分溶けてしまって、どこかにあるだろうと思われている炉心のところに送ってですね、その金属の、冷却材というか、熱伝導を使って炉心を冷やそうという、そういう発想があるのです。
それが本当にうまくいくかどうかという事も私は確信は持てないし、これまでそんな事をやった試みも人類は経験したことが無いのですけれども、「水というやり方はそろそろ諦めるしかない」と私は思うようになりました。


水野:これ以上汚染水を増やすわけにはいかないっていう事ですか

小出:と、思います。

水野:
これ以上汚染水が増えたらどうなると思いますか?リスナーの方は、「もう収束作業ができなくなって、破局に至りませんか?」って、聞いていらっしゃるんですけれども。

小出:
はい。要するに、これまで日本の政府が福島第一原子力発電所の事故で、大気中に放出した放射性物質セシウム137という放射性物質を尺度にしていますが、168発分だと言ってきたんですね。でも汚染水の中にはそれの10倍以上のものがもうあるのです。
それが今、海へ向かって流れようとしている訳ですから、それを何とか防がなければいけないという事が、私たちのやるべき仕事なのです。

でもやろうとすると、敷地の中全体がもう放射能で汚れてしまっていますので、その作業に携わって下さっている労働者の被ばくが毎日のように積み重なってきてしまっているのですね。ですから、なんとかその労働者の被ばくも減らしながら、海へ汚染水を流さないという、抜本的なというか、なにか別の方策を探さなければいけないのではないかと、私は思うようになりました。


平野:
それは、国が本当に取り組まなければだめなんですけど、そういう気構えとか、現実的に体制とかそういうものが全く見えてこないですよね。

小出:多分ないと思います、今では。

平野:これはしかし、それを言い続ける、メディア含めてそれを言い続けるしかないんですけれども、

小出:はい、是非ともお願いしたいと思います。

平野:
現実的に学者のみなさんの知恵というものを集めて、その辺の対策を取るという事は、
現実的に出来ますかね?

小出:
ええ、出来ていないのですね。残念ながらみなさんも原子力ムラという言葉を最近はよく使うようになってきていますけれども、原子力の世界にいた人々というのは、こんな事故がまさか起きるとは思っていなかったわけですし、大きな油断の中でずっと原子力を進めてきてしまいました。そして思ってもいなかった事故が起きてしまって、
今現在も本当にどういう方法が良いのかよく分からないというまま、一人一人の方々がいると思いますし、知恵をきちっと集めて集約できるような組織すらがいま無いという状態なのです。


水野:
あの、東電が出すね、海への汚染水の流出を初めて認めたのって、ついこの間7月ですよね。本当は何時から海へ流れ出ていたというふうに小出先生は見ていらっしゃいますか?

小出:2011年3月半ばからです。

水野:
3月半ば。ということは3月11日の事故からもう何日か経ったらということですね。

小出:
そうです。
もう炉心が溶け落ちて、3月12日には1号機の原子炉建屋が爆発しているわけですが、
その時にはもう炉心が溶けている訳ですから、その時から炉心を冷やした冷却水というか、汚染水がすでにもうあふれていたわけです。で、3月末には敷地全体で10万トン分の汚染水が溜まっていて、私はその段階で「タンカーで汲みだしてくれ」と言ったんですけれども、やってもくれませんでしたし、その時からずーーっと漏れています。

水野:
経産省はですね、1日300トンの汚染水が海に流出しているという計算をしていますし、
東電はですね、これまでのずーっと流出した放射性物質の量を最大で30兆ベクレルというふうに計算しているんですよね。で、この計算式を見ると、何時から漏れているかというと、2011年5月からという計算なんですよ。仮定が。これ、どういうことなんですかね?


小出:
おかしいですよね。もっと前から漏れているわけですし、仮定自身が私は成り立たないと思います。


水野:つまり30兆ベクレルをもっと超える量が流れ出ていると思われますか?

小出:はい。私は遥かに多いと思います。

水野:たとえばどれくらい?

小出:
すみません、数字では私は申し上げられないけれども、30兆というのは10を13回掛けた桁です。それで、大気中に出したのは10を16回掛けた桁だと日本国政府と東京電力が言っているのですけれども、私は多分それに匹敵する位ではないかと思っています。

水野:ハァ~、桁が3つも違うという。

小出:そうです。

水野:とんでもないことになりますね。

小出:
もっとも、私自身もそれを証明できるデータを持っているわけではありませんし、実際に環境の汚染がどれだけ生じているかという事も未だにデータがあんまり整っていませんので何とも言えませんが、(ためいき)ため息しか出ないというような事態に今なっていると思います。

水野:はい。
どうもありがとうとうございました。

26:04 http://youtu.be/zRA0kZmdajA?t=26m4s

1 件のコメント:


  1. コメントが入力できないので・・・
    ・「水で冷やすのは限界」はそのとおり。
    ・霞ヶ関、東電体制では破滅する!
    ・科学者、現場技術者・職人でオールジャパン体制ができればなんとかなる。

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