2013年5月8日水曜日

川崎の阿部市長の4選は許されない

神奈川新聞(5月8日付)の切り抜きをご覧ください。なんと川崎の阿部市長は自ら作った4選を禁じる『多選自粛条例』が廃止されるなら、4選に打って出る意向とのことです。

川崎市長選:阿部市長、多選自粛条例廃止なら4選出馬「可能性ある」/神奈川 

2013年5月8日

 
11月に任期満了を迎える川崎市の阿部孝夫市長は7日の定例会見で、次期市長選への出馬について「(『多選自粛条例』が廃止されれば)可能性はある」との見解を示し、4選出馬に含みを残した。一方で「廃止されない限り、私が立候補するわけにはいかない」と述べ、現状では不出馬の意向であるとした。

 阿部市長自らが提案し、政令市としては初めて制定した連続3期を超えないよう努める多選自粛条例。阿部市長は条例廃止に向けては「自分から何もやっていない」としながらも、「(廃止をという要望は)いっぱいきている。団体というよりも個人的にある」などと、再登板を求める声が多いことを示唆。条例廃止の期限については、「条例そのものをどうするかであれば、市議会9月定例会の最終日までありうる」との認識を示した。

 条例を廃止するには、市長提案や議員提案で出された条例廃止議案を市議会で可決する必要がある。阿部市長は11月18日に任期満了を迎える。

私たちは4年前に、阿部市長の3選阻止を訴え、彼の落選運動を展開しました。残念ながら、得票数としては反阿部票の方がはるかに阿部票よりも多かったのですが、票が分散して彼の3選を許してしまいました。

彼の3選を許していけないと私たちが考えたのは、彼は当選当時から、戦争に行かない外国人は準会員であって、会員と差別があってしかるべきだと放言していたからです。当然、多くの批判の声があがりましたが、彼はこれま通り、多文化共生政策を採るということでその差別発言を撤回することなく、謝罪することなく逃げ切ってきたのです。

しかし「いざというときに戦争に行かない外国人は準会員」という発言は、「会員」である日本人は
いざというときには戦争に行くということを裏返しに言っているのです。このことは彼の憲法観と一致します。保守派の官僚であった阿部市長は、勿論、憲法改憲論者です。川崎の市民運動はこの問題を民族差別の次元で捉え、日本の平和憲法の問題として把握することは残念ながらできませんでした。しかし安倍首相が憲法改悪を正面から参議員選のスローガンとして掲げた以上、阿部市長はまだ自分のやり残したことがあるとでも考えたのでしょうか。

阿部市長「憲法改正は必要」、96条改正については「やや意外」/川崎 2013年5月8日

 川崎市の阿部孝夫市長は7日の定例会見で、憲法について「これまで必要な改正が行われてこなかった」などとして、9条や第8章(地方自治)の改正の必要性を述べた。

 阿部市長は「終戦直後の日本と、これだけの経済大国になって国際貢献をしないといけない日本とでは、9条の考え方については違うと思う」と指摘。地方自治についても「第8章は漠然としていて困る。地方自治をきちんと位置付けてほしい。私は連邦型道州制推進論者。将来の日本の構造を考える場合、(道州制などについて)何らかの形で対応できるような憲法にしてほしい」と述べた。


今年の秋の川崎の市長選はどのような展開になるのか、まだ参議院選が終わらないと立候補者が定まらないと言われていますが、前回、次点であった民主党から出馬した福田候補は早くから市長選への立候補を表明しています。しかし彼は外国人の人権に関しては大変保守的です。

放射能に汚染されたゴミの焼却灰に対して、各候補者はどのような見解を示すのか、それは住民主権なるものをどれほど大切にするのかということが最大のメルクマールになるでしょう。ようやく、さまざまな課題が、住民主権ということで一つになってきたように思います。

参考文献:在日」の生き方と地域問題への関わり方ー病んでいるのは日本人社会
http://www.oklos-che.com/2012/04/blog-post_08.html

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