「日本、トルコへ原発輸出」安倍、胸を張る

昨夜（５月３日）のニュース・ステーションで安倍首相のトルコ訪問についての詳しい報道がありました。今朝の朝日新聞は一面で「日本、トルコへ原発輸出」「首脳会談で合意 震災後初の受注」とあります。しかし今回の件は既に４月４日に三菱重工がトルコから原発受注と報道されていたので、いわば安倍のトップセールスマンとしての役割を演出するためではなかったか、それが参院選でのプラス効果とねらったものと思われます。

2013年4月4日木曜日
三菱重工、地震大国トルコで原発受注と日経報道
http://www.oklos-che.com/2013/04/blog-post_4.html

三菱重工が仏アレバと共同でトルコで4基の原発受注と日経が報道。総事業費は2兆円とのこと。「東日本震災以降、初の海外受注で案件で、日本の原発輸出に弾みがつきそう」と日経は期待感をにじませています。

しかし一方、FBによる情報では、「建設予定地の現地は、原発の建設には反対の人が多い。万が一、ここで過酷事故が生ずるような事態になれば、親日で知られるトルコの対日観に悪影響が出ることも考えられる。また、日経は、日本の技術水準、価格面で韓国、中国、カナダより高く評価されたとしているが、本当であろうか。」と記されていました。https://socialnews.rakuten.co.jp/link/157825
（原子力安全の向上に貢献していくことは日本の責務）

「過酷な事故の経験と教訓を世界と共有し、原子力安全の向上に貢献していくのは日本の責務だ」と安倍は胸を張り、トップセールスマンとして鼻高々な表情で話していました。
「中東諸国から日本の世界最高水準の技術と過酷な事故を経験した中での安全性への強い期待が寄せられた」そうですが、まるで福島事故は解決して、住民の問題も原発の事故の究明も終わったと言わんばかりですね。あきれてしまいます。

（過酷な事故の経験と教訓を世界と共有し）

政治家というのはこのような厚顔無恥でないと務まらないのでしょうか。それにしても日本のマスコミ、国民は株価が多少上がったからといって、アジア侵略の歴史を肯定し憲法改悪を掲げるこのような男をどうして選ぶのでしょうか。国だけではありません、東京都、名古屋市、大阪すべて過去の侵略の歴史を否定するような人物を選んできました。これはなんなんでしょうか。


（中東に原発輸出 安倍戦略を検証）

ニュース・ステーションの報道内容は上記で私がブログで記した以上のことには触れていませんでした。福島事故の原因も定かでなく、住民の安全な避難計画もままならないところで原発輸出を進めるということに対する批判的な言葉は少なかったです。

朝日は控えめながら若干批判する姿勢を見せています。「原発事故の原因も完全に究明されたとは言えず、長期的な原発政策の方向性を決めずに輸出を先行すれば、参院選を前に世論の反発を招く可能性もある」、そうですか、反発を招きますか、これで日本の輸出が増え経済がよくなると言われたら、憲法改悪も原発の再稼働・輸出も認めてしまわないでしょうね。朝日も安倍の政策を批判するのであれば、もっとしっかりと批判とわかる見出しにしてほしいものです。