川崎市長 阿部孝夫 殿
川崎市東日本大震災対策本部
御中
ごみ焼却灰の海面埋立て計画に関する26日の
対話集会に際して
「質問」の骨子を示します。
2013(平成25)年3月25日
2013(平成25)年3月25日
ごみねっと川崎
共同代表 川岸 卓哉
同 加藤 伸子
同 國米リリ子
Mail: gomiclean@yahoo.co.jp
電話044-211-0121 FAX044-211-0123
明26日に行われます対話集会では、放射性汚染灰等の埋立計画につき市の責任において充分な説明を戴き、これに依り市民の心配が解消されるものと期待します。
その集会を目前にして申し訳ありませんが、この海面埋立て計画の理解に資するため市民からの質問をさせて戴きたく、なお時間的の制約を考慮し僭越ながらメール送信させて戴きます(この「質問」の骨子に、付加質問2通を加え計3通です)。
東日本大震災時の東京電力福島第一原子力発電所事故に端を発する膨大な放射性物質による汚染は、日本国内を越え世界中の海洋・陸上の生活環境に余すところもない深刻な影響をもたらしていますが、市内のごみ焼却灰、下水汚泥焼却灰等にもそれが顕著に認められ、市民は、日々汚染と被曝の危険に曝されています。
この責めが一義的には東京電力にある事は言うを俟たないのですが、市はその汚染された焼却灰等処理につき、四月から一部を海面埋立てする計画を打出しました。
市はこの計画決定に際し、その前提となる基礎データの根幹として(今回あまねく被害を与え続けている)東電の原発が放出した膨大な放射性物質による汚染の実態を、質量ともにどのように把握したのでしょうか。
またその上で計画された海面埋立が市民生活、更に海洋環境等に与える影響と将来に亘る危険については、どのように判断したのでしょうか。(安全である確たる根拠は、ゼオライト等を用いた実験ですか。それら経緯と判断の根拠をお示し下さい)。
海面埋め立てが、充分な安全性を担保出来るのであれば、その根拠を市民に納得行くよう明らかにし、市民の合意を以って初めて実行すべき事と思います。
ごみ焼却灰(ばいじん)の試験的埋立実施、及び下水汚泥焼却灰の埋立実験について
3月26日(火)18時開始予定の話し合いの場において、以下の質問にお答えください。また、配布、提示資料等の準備をお願いします。
◆環境局への質問◆
A.「試験的埋立の実施を4月から開始する」に至った経過について
A-1. 3月12日の環境委員会において、【所管事務の調査(報告)】「ごみ焼却灰(ばいじん)の試験的埋立の実施について」の報告がなされただけなのか。あるいは採択・不採択を審議したのか。
A-2. 3月22日の東日本大震災対策本部会議において、審議したのか。
A-3. 市長の承認を示す書類の提示。
A-4. 「ごみ焼却灰(ばいじん)の試験的埋立の実施について 資料1-1」に、平成24年11月~2月 地元町内会・企業、関係団体に対し説明を実施(述べ17回)とあるが、1回ごとの主催者、参加者、開催日時、場所と説明内容についての資料提出。
B.全体計画について
B-1. コンテナに入れて積んである灰(ばいじん)の実態、処理計画の書類の提示。
C.環境局における、さまざまな決定、判断について
C-1. 国立環境研究所と川崎市が作成した「川崎市浮島海面埋立処分場における放射性セシウム混入廃棄物埋立時の内水濃度の将来予測計算に関する報告書(平成24年11月)」にある研究結果をもとに埋立実施を決定したのか。この報告書の内容をよしとする議論はどのようになされたのか、どこで決定されたのかがわかる書類の提示。
C-2. ゼオライト使用の決定は、安全評価委員会が外部委託して「自分たちでテスト」して決定したというのは間違いないか。安全評価委員会と特別対策委員会のメンバー構成、目的がわかる書類の提示。
C-3. 昨年11月20日に開催した環境局と市民による「ごみ焼却灰の取扱いに係る勉強会」(以下、「勉強会」という)の時、市民部会を設置するように提案した。その提案はその後どう処理されたのか、その後も決定の場に市民を参加させないことはどうやって決定されたのか、またその理由の説明。
C-4. 「勉強会」時、正道寺氏が『今回の試験的な埋立は決定ではなく方針で、絶対にこれはダメということであれば考える余地はある』と発言している。それは、どのような手順で誰が決定したのかがわかる書類の提示。
C-5. 「勉強会」時、野田氏が『ゼオライトが永久に吸着しているかわからない』と発言している。
①
埋立はどのように行なわれるのかの説明。
②
いくつかあるオプションの中で、今回のやり方を決定した経緯、関係者間の協議内容がわかる書類の提示。
D.放射性物質を海面埋立した場合のさまざまな問題について
D-1. ごみ焼却灰(ばいじん)を埋立した場合の総量(セシウム、その他)と、その計算方法について書類の提出。
D-2. ①セシウムは吸着してもイオン反応でゼオライトから離れるのではないか。今回のやり方の理論的な根拠について。
②「勉強会」時、海で希釈されると発言しているが、生態濃縮の問題理解について。
③ゼオライトが水中、大気に飛散する可能性について。放射性物質の危険性を考えると、通常の実験手法として、試験期間を設定して、内水に一定のコンクリート構造物を造り、ゼオライトの有効性、ゼオライトから遊離したセシウム、他の放射性物質の水中、大気飛散や重金属の実態などを調査すべきと考えるが、その計画の有無について。
D-3. ①いつまでを実験期間とするのか。その期間を決定した根拠について。
②実験の評価に市民を参加させる計画の有無について。
E. また、以下のことを求める。
E-1. 今回で回答できない事項に関して、次回の会で回答をいただきたい。
E-2. 次回の会には、責任ある回答を出せる人の出席をお願いします。
E-3. 市民に十分な説明がなされない間は、試験的埋立を延期することを求めます。
ごみ焼却灰(ばいじん)の試験的埋立実施、及び下水汚泥焼却灰の埋立実験について
3月26日(火)18時開始予定の話し合いの場において、以下の質問にお答えください。また、配布、提示資料等の準備をお願いします。
◆上下水道局への質問◆
A.経過について
A-1. 「放射性物質が検出されたごみ焼却灰及び下水汚泥焼却灰の処分に向けた取り組みについて 250226放射性物質対策検討特別部会 資料1」より。
①
『放射性物質対策検討特別部会』を平成23年9月に設置、下水汚泥焼却灰等の安全な処分に向けた検討開始とある。内容がわかる書類の提示。
②
平成25年2月有識者委員会において追加検討結果を確認(資料2のとおり)とある。確認した内容と有識者からの意見がわかる書類の提示。
A-2. セメント材料としての再利用について計画の有無。
B.全体計画について
B-1. フレコンバックに詰めて積んである下水汚泥焼却灰について。
②
8000ベクレルを超えた灰の実態と処理計画がわかる書類の提示。
③
8000ベクレル以下の灰の実態と処理計画がわかる書類の提示。
B-2. 4月以降に発生する灰の処理計画がわかる書類の提示。
C.上下水道局における、さまざまな決定、判断について
C-1. 国立環境研究所と川崎市が作成した「川崎市浮島海面埋立処分場における放射性セシウム混入廃棄物埋立時の内水濃度の将来予測計算に関する報告書(平成24年11月)」にある研究結果をもとに埋立を計画しているのか。この報告書の内容をよしとする議論について。内容がわかる書類の提示。
C-2. 公益財団法人 原子力環境整備促進・資金管理センターに業務委託して作成した「放射性物質を含む下水汚泥焼却灰等の処分に関する安全性評価検討書(平成24年3月)」にある研究結果をもとに埋立を計画しているのか。この報告書の内容をよしとする議論について。内容がわかる書類の提示。
C-3. 原子力環境整備促進・資金管理センターを委託先に選んだ経緯について、時期を明確にした説明。依頼内容、その作成担当責任者について明示。
D.放射性物質を海面埋立した場合のさまざまな問題について
D-1. 下水汚泥焼却灰を埋立した場合の総量(セシウム、その他)と、その計算方法について書類の提示。
D-2. ①いくつかあるオプションのうち、主に固化剤によって固化したものの試験をすすめているのか。その試験方法、経過がわかる書類の提示。
②埋立した場合、外洋に放射性物質が流出する問題がある。他局では海で希釈されると発言しているが、生態濃縮の問題理解について。
D-3. ①いつまでを実験期間とするのか。その期間を決定した根拠について。
②実験の評価に市民を参加させる計画の有無について。
E.また、以下のことを求める。
E-1. 今回で回答できない事項に関して、次回の会で回答をいただきたい。
E-2. 次回の会には、責任ある回答を出せる人の出席をお願いします。
E-3. 埋立実験の評価及び検討会に、市民部会を設置することを求めます。
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