OCHLOS(オクロス)は民衆を意味する古代ギリシャ語です。私は民衆の視点から地域社会のあり方を模索します。すべての住民が一緒になってよりよい地域社会を求めれば、平和で民衆が安心して生き延びていく環境になっていくのでしょうか。住民は国籍や民族、性の違い、障がいの有る無しが問われず、貧困と将来の社会生活に絶望しないで生きていけるでしょうか。形骸化した戦後の平和と民主主義、経済優先で壊された自然、差別・格差の拡大、原発体制はこれらの象徴に他なりません。私たちは住民が中心となって、それを憂いのない地域社会へと変革していきたいのです。そのことが各国の民衆の連帯と東アジアの平和に直結する道だと確信します。
2013年3月16日土曜日
日本社会は「韓国人を殺せ」とデモすることを、言論の自由とするのか?
●日本での差別は言論の自由を規制するほど酷くないー政府見解
「韓国人を殺せ」と連呼するデモが切り返され、差別言辞をめぐる議論がおきています。有田議員らの呼びかけで14日、国会で抗議集会が開かれ、ヘイトスピーチ規制が議論されました。
石橋記者は在特会のデモの酷さを紹介しながら、それが刑法の適用するのは困難という意見を紹介します。「特定の個人や団体への攻撃ならば、名誉棄損罪や侮辱罪になる。だが、相手が「朝鮮人」「韓国人」というだけでは抽象的すぎて、刑法の適用はむつかしい」と現状を説明します。
日本も加盟する人種差別撤廃条約では4条で人種差別の扇動を法律で禁じるように求めているにもかかわらず、日本政府は、「正当な言論を委縮させる危険を冒してまで、処罰立法を検討しなければならないほど、現在の日本で人種差別が行われているとはいえない」という判断で、この条文を保留しています。ドイツはナチス下でのユダヤ人虐殺を否定するような言動を法律で厳しく規制しています。
●人の命より言論の自由が大切か?
石橋記者は、「人々の尊厳を守るため、表現の自由をどれだけ制約できるかは難しい問題」と論じます。日本では「戦前の言論統制の経験もあり、憲法学者には消極論が多い」そうです。
記者は公平を期してデモを主催する在特会にも取材し、中国や韓国ではもっとひどいことをやっている、何をヘイトとするか、基準が確立していないなどという主張を紹介します。
それを踏まえて囲い記事で学者に語らせていることは、在特会のデモは「国益を害する」から、「表現の自由への制約の前にできることは多くある」として市民の抗議の意思表示ということです。それが記者の言いたいことなのでしょうか。法規制の前にもっと一般市民が関心をもってこういうことを許さないようにしようと呼びかけているのでしょうか。それは理解します。
●差別を許さないとする日本社会の良識はないのか?
例えば日本と同じくアメリカが人種条約4条を保留していても、黒人や日本人を差別用語で公に発言することを社会は許しません、ましてやNYで<「ニグロ」と「ジャップ」を殺せ>というデモが許されるのか、アメリカに住む人に訊きたいですね。いかがですか?
どうして「韓国人を殺せ」と発言することを日本社会の良識として許さないと決め、それを法律にすることが、言論の自由を委縮させることになるのか、私にはまったく理解できません。この記者も、囲い記事で発言する良識的な学者も間違いなく、在特会の発言を「よくない」ものと思っているのでしょう。
しかしこれは国益の問題より以前に、人権の問題です。差別される、差別用語を投げかけられる側の生命の問題です。石橋記者が言うような「尊厳」という抽象的なものではないのです。
●記者は個人名の記事で差別の法規制を求めるべき
どうして記者は、市民の抗議の意思で在特会のデモを止めさせる努力をすべきという次元での主張で終らせているのでしょうか。自分の在日の親友を殺せというデモが公然と行われ、憲法学者が観念的に言論統制の問題として片付けようとすることに対して、毅然と、言論統制は許されないが、在日の友人の危機を黙って見過ごすことはできない、早急に人種差別撤廃条約の4条の留保を解除し、人種差別の扇動を禁じる法律を作るべきだ、一般市民の関心と理解を求めると実名入りの記事で主張できないのでしょうか。
マスメディアでは記者の主張はできないのでしょうか。それとも朝日のデスクは記者のそのような主張を記事にすることは許さないのでしょうか。朝日の社説でしっかりと主張してほしいものです。
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朝日新聞は戦前、大東亜戦争(好きな表現ではありませんが、あえてこういいます)を大いに煽った過去があるからでは。こんな甘い記事では、2ちゃんねる(もうすぐ死語になるでしょう)の社会不適応者が大喜びするだけでしょう。
返信削除「殺せ」というプラカードを持った人、どんな顔しているのか、自分でわかってんのか。大きな鏡を持って、取り囲んで、自分の顔を拝ませてやりたい。家族にも見せてやりたい。こんな顔するために生きて来たのか?
返信削除在特会は何をしたいのか、良く分からない団体です。ただ大声を張り上げて中身がない。しかし一言返したら相手がお年寄りでも体当たりしてきます。弱点は彼らを黙って大勢で囲む。ただ黙って囲む。デモの時は無理かも知れないが、後はマイクを使わせない。近くいるので優しくマイクはいらないと言う。
返信削除人種差別的な扇動=ヘイトクライムの禁止を法に基づいた処理案件として考えないのは、「集団的自衛権」という名目で戦争をしかけることさえ合理化しようとしている現政権の態度が根底にあると思われます。対象が抽象的であるという記者の論旨はすり替えにすぎません。そもそも「人種」は科学的にも法的にも特定できない「政治的な」ものだからです。(取り締まるための)法的な根拠は「公共の場における行為」そのものだと考えます。さらに、このような「非道=國際条約無視」を見過ごしている法曹界にも責任(無作為の罪は大いにあります。因みに、朝日新聞は戦中・戦前に犯した自らの罪をこれまでただの一度も真摯に反省した記事を書いたことはありません。同様のことを原発事故の報道でも繰り返しています。自分達だけはいつも正しい、と。私は「後だしジャンケンの朝日」と呼んでいます。
返信削除「朝鮮人」「韓国人」と名指すのは抽象的だろうか?
返信削除重苦しいぞ。
<どうして彼は、市民の抗議の意思で在特会のデモを止めさせる努力をすべきという次元での主張で終らせているのでしょうか。自分の在日の親友を殺せというデモが公然と行われ、憲法学者が観念的に言論統制の問題として片付けようとすることに対して、毅然と、言論統制は許されないが、在日の友人の危機を黙って見過ごすことはできない、早急に人種差別撤廃条約の4条の留保を解除し、人種差別の扇動を禁じる法律を作るべきだ、一般市民の関心と理解を求めると実名入りの記事で主張できないのでしょうか。>
返信削除憲法21条の検閲の禁止に反する旧刑法そのままの刑法175条(わいせつ文書の頒布等)などというものを放置しているような国の学者たちが、どうしてヘイトスピーチ、ヘイトクライムを処罰する法律の制定に対しては言論の自由の保障に抵触するなどと言って及び腰なのか私にはさっぱり分からない。人権社会を守るために人権社会を守ろうとはしないという理屈?なんだそれ?!
倫理のカケラもない1%に殺されてるのは世界中の人。人を殺せなんて1%が喜ぶだけ。言論の自由の前に倫理ですよね。
返信削除命を守れないこんなデモは愚か。
全く! 恥ずべき、日本。こんなことが許される!
返信削除私は、在日コリアン二世として、悲しいし悔しいし腹立たしいです!!!
もともとはfreedom of speechといってデモをするのはアメリカの反戦運動や女性解放、黒人解放運動、などから来ています。差別するためのデモはアメリカでさえもやっていません。それはfreedom of speechではなく、hate speechといってアメリカでは罰せられます。
返信削除表現の自由ウンヌンという問題じゃないと思います。
返信削除憲法の保障する言論の自由は、権力を規制しています。「公共の福祉」に反しないこと。「公共の福祉」とは、個人間の利害の調整。「殺せ」という文句は、個人間の利害の調整なんてそんなもんじゃないと思います。
殺人を示唆しても、罪に問えるかどうかという時代、「殺せ」は殺人そのものを表現してあおっていんで、表現とかの問題ではなく、犯罪をやるかやらないかの問題でないですか。
しかも、憲法が基本的に保障するのは、少数者とか弱者。
法律のことは詳しく判りませんが、
こんな、犯罪者(権力?)の手先のような危険なデモを規制するのに、法改正など必要なのでしょうか?
上記の新聞の記者も含め、論点を意図的にずらしていると思います。
すでに1970年代のことでしたが、米国南部の出身者と話をしていたら、彼の知人がある日、うっかり"Japs"という言葉を発してしまい、聞いていた彼は恥ずかしさに顔が紅潮したそうです。つまり、すでにその頃の米国南部ですら、"Jap"は口に出すことが社会的に歓迎されない言葉になっていたのですね。
返信削除「ニグロ」や「ニガー」にいたっては、もはや英語でかけないほど、使ってはいけない言葉です。コーカソイド系の人がアフリカ系の人に道を尋ねるとき、"Hey, is Olive Ave. the next one?" などとウッカリ言ってしまうと、「君はアフリカ系に話をするときには、ぞんざいな口のきき方をするねえ」とたしなめられることがあります。これは80年代終わりに、私がロサンジェルスのダウンタウンで実際に見聞きした実例です。
言い尽くされているようですが、表現の自由というのは、強者に対して弱者を守るための言葉です。それで、弁護士会ではヘイトクライムに対する法律整備は考えているそうです。しかし・・・イギリスには「紳士たれ。」という言葉があって、その言葉ですべてが足りる、ということを聞きました。
返信削除当人たちの品位の問題です。というより、常識のレベルですね・・・
立派なご意見だと思いますが韓国のデモを目の当たりにした私としては日本で行われているデモは"おこちゃまデモ"で正直これに対して規制が必要だと言っても私みたいな韓国のデモを見た人には規制といっている人の方がなんだかやり過ぎでは無いかと思ってしまうのを許してください。
返信削除正直、あなたのような方にはまずは韓国のデモでの卑劣な行為をまず止める事に全力して頂きたい。あちらのデモではデモされている時に店を開くとホントに殺されると思います… 日本のデモは店を開けて眺める事ができますよね。危険度のレベルが桁違いに全然違うのは貴方ならば知っていると思われます。
例えばある方面で大火事が起きていてそこには家族も居てという状況なのに
消防士が近くに居たライターを持っていた子供に注意をして且つライターを子供に持たせない条約を作ろうとか井戸端会議をしている感じでしょうか
確かに子供がライター持っているのは危ない・・・でも・・・
ちなみに韓国は人種差別撤廃条約に加入しており、かつ第14条宣言国でもあります。貴方のような知的な方はあちらを止める事に全力をささげて欲しい
と思います。
PS.日本のデモでもし韓国人が[俺を殺してみろ]と立ちふさがっても死なないと思います。誰もが思っているのでは口だけだと^^;営業の妨害にはなっていそうだけど・・・死は感じて無いでしょ 感じている人は韓国のデモを一度見に行った方がいいよ^^確かに醜いからやめて欲しいけど。
韓国の場合、立ちふさがったら・・・ 貴方なら分かりますよね。