「夢の新幹線」ということでまた私たちは騙されてきました。多くの問題をもちながら市民への説明がない中で計画は国家プロジェクトとして進められてきました。原発と同じです!
飛行機並みのスピードで東京から大阪まで行けるようになると宣伝されていました。しかし私たちは大きな問題があることを知るようになりました。事業主のIR東海社長はいち早く原発の再稼働を求めました。それほどリニアカーは大量の電気を必要とするのです。また電磁波の影響、地下深く掘ったトンネルの中を走るリニアカーの地震対策は? わずか1時間ばかり短縮するのに何兆円というお金を投資する意味があるのか?住民への説明が不十分なまま突っ走るその姿勢。問題は次から次へと出てきます。
9月30日、リニア実験線がある山梨で170名の沿線住民交流集会がありました。元朝日新聞の著名な記者である本田勝一氏や、地質学の専門家や、各地の反対運動をしている人があつまり以下の集会宣言がだされました。みなさんにご紹介します。
「リニア新幹線は要らない」甲府アピール
市街地、平野の地下を、南アルプスの山腹をトンネルで貫通し、時速500㌔の猛スピードで疾走するリニア中央新幹線は、住民と乗客の健康や命を危険にさらし、豊かな自然環境を破壊する、とんでもない営利事業です。そして、着工されれば、私たちは長い間、騒音や振動、環境破壊など、工事の影響を受け続けます。
東京-名古屋間の計画沿線に暮らす私たちは、降って湧いたリニア中央新幹線計画に戸惑い、不安を覚え、それが怒りに変わり、今日はじめて、山梨県甲府市に集い、リニア問題について問題点を明らかにすることで交流を深めました。
リニア中央新幹線事業は昨年5月、東日本大震災直後の混乱の中で、国土交通大臣より、JR東海が、その営業主体、建設主体として認可されました。昨年9月には各地でJR東海による住民説明会が開かれ、県や市で最初の環境アセスメントが行われましたが、今年1月出された各県の知事意見は、「計画について県民から多くの疑問や不安の声が出されたのに、計画には環境に与える影響や安全面での具体的対策が無く、正確なルートや新駅の位置が明らかにされていない」として、速やかに計画の詳細を示すよう求めるものでした。今なおJR東海は私たちに具体的な情報を開示していません。
JR東海のリニア新幹線利用者の需要予測も、県や市が主導する建設促進期成同盟会が宣伝する新駅建設の経済効果も、実態にそぐわない過大な見通しに過ぎず、そのツケが次の世代に回される可能性が高いのです。
東日本大震災と福島第一原発事故以降、私たちは安全で健康的な、そして環境に配慮した社会の実現に目を向けるようになりました。9兆円もの建設費を一民間会社がまかなえるわけがありません。また、このような巨大公共事業はもはや時代遅れです。
私たちにとって豊かさとは何でしょう。格差を生む経済の高度成長や、利便性、スピードではありません。誰もが安心して暮らせる、健康でゆとりある生活こそ、私たちがいま望む豊かさではないでしょうか。リニア新幹線はそれに逆行するものです。
現在、山梨県のリニア実験線では延伸工事が進められ、山が削られ地下水が枯れる環境破壊が起き。膨大な量の残土が谷を埋め続けています。
私たち、中央新幹線沿線住民は、自然環境と安全な生活を脅かす計画推進の旗振り役である期成同盟会から、県や市など関係自治体が脱退し、住民に寄り添うよう求め、そして国交省、JR東海に対し、リニア中央新幹線計画の凍結を求めます。
2012年9月30日
リニア新幹線沿線住民交流集会参加者一同
参考までに:
2012年1月29日日曜日
川崎からリニアカー建設反対運動の狼煙(のろし)を
http://www.oklos-che.com/2012/01/blog-post_29.html
2011年12月21日水曜日
リニアカー反対の運動を遅まきながら始めます!
http://www.oklos-che.com/2011/12/blog-post_21.html
2012年5月18日
リニア新幹線計画に反対する
東海道新幹線の地震・津波対策、大震災の鉄道復旧こそ
ー志位委員長会見 しんぶん赤旗
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-05-18/2012051801_01_1.html
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