OCHLOS(オクロス)は民衆を意味する古代ギリシャ語です。私は民衆の視点から地域社会のあり方を模索します。すべての住民が一緒になってよりよい地域社会を求めれば、平和で民衆が安心して生き延びていく環境になっていくのでしょうか。住民は国籍や民族、性の違い、障がいの有る無しが問われず、貧困と将来の社会生活に絶望しないで生きていけるでしょうか。形骸化した戦後の平和と民主主義、経済優先で壊された自然、差別・格差の拡大、原発体制はこれらの象徴に他なりません。私たちは住民が中心となって、それを憂いのない地域社会へと変革していきたいのです。そのことが各国の民衆の連帯と東アジアの平和に直結する道だと確信します。
2011年9月21日水曜日
野田政権は「来夏めど」に原発再稼働、原発輸出も継続ー脱原発運動の拡がりを
21日付の朝日新聞は、野田首相がアメリカのウォ-ルストリートジャーナルのインタビューに応じ、「来夏めど」に原発再稼働を明言したと伝えています。電力不足になると日本経済の「足を引っ張る」ことになるのでできるだけ早く再稼働をするという意思を明言した形です。同じ朝日の経済面では、東電社長が「定期検査に入った原子力発電所が再稼働できなければ、料金値上げは避けられない」と報道しています。
(野田首相のインタビューは以下参照 http://jp.wsj.com/Japan/Politics/node_309592/?nid=NLM20110921)
菅元首相の退陣前に表明した脱原発路線に関しては、正面から否定することなく、国民のコンセンサスはできているとして、「原発に可能な限り依存しない社会」をつくると野田首相は語っています。これは原発の是非を問う国民投票の動きを抑え込み、実質的に原発体制を維持するという方針だと思われます。
『季刊 ピープルズ・プラン』の巻頭言で編集長の白石真澄は、「脱原発を隠蔽する野田新政権と対決しよう」と呼びかけています。野田が「わが政権構想」(『文芸春秋』9月号)で、「新興国を中心に原発導入が加速」しており「短兵急に原発輸出を止めるべきではない」と言い、「少なくとも2030年までは、一定割合を既存の発電所を活用する、原子力技術を蓄積することが現実的な選択であろう」とした箇所を引用しているのですが、これで野田政権の立場は明らかです。原発の再稼働、輸出の継続ということですね。
白川真澄は巻頭言の続きで、「脱原発は、たんに原発依存から自然エネルギーへのというエネルギー政策の転換を意味するだけではない。「安全」神話の上に原発を増殖させてきた戦後日本のシステム・・・の全体を根本から疑い、転換しようと人々の思いや意思の表現である」と記していますが、私もまた同じ思いを抱き、地域での「脱原発 かわさき市民」の事務局会議でもそのように話しました。
彼が新政権との対立の中で、「歴史認識」の問題を掲げていることも見逃すことはできません。手前味噌になりますが、ピープルズ・プランが中心となって2年の歳月をかけて作成した『根本から変えよう!ーーもうひとつの日本社会への12の提言』に私も「在日」の立場から寄稿しています。ご一読いただければ幸いです。
反原発の闘いはいろんな課題を持つ人が集まる中で、白川が指摘するように様々な課題が明らかにされてきています。その中で朝鮮学校への差別を取り上げそれが広範囲の支持をうけてきたことをうれしく思います。川崎では、韓国富山市の市議会の呼びかけに応じて「従軍慰安婦」の問題を議会に取り上げさせようとする市民の動きがあります。
教科書問題に象徴されるように、植民地支配の事実を隠蔽し正当化しようとする流れがあり、その勢力も侮れなくなって来ています。私は反原発の動きが、歴史認識の問題にまで裾野を拡げ、差別・排外主義の実態に迫るべきであると考えています。今一度、国籍による差別を制度化し、外国籍の公務員に命令されるのは嫌という、市民の差別・偏見を利用し国民国家への忠誠を求める「当然の法理」を地域の反原発運動の中で展開していきたいと考えています。
今一度問います。みなさん、ご存じでしたか。国籍による差別をなくし門戸を開放した地方自治体は、全国どこにおいてもいまだに採用した外国籍公務員の管理職昇進と、市民に命令する職務には就かせないことを。そしてそれが単なる政府見解である「当然の法理」に基づくものであるということを。「多文化共生」を謳い、全国で最初に門戸を開放した川崎市が、外国人公務員の昇進と職務の制限を全国で初めて制度化したことを。みなさんのコメントを期待します。
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崔君、元気ですか!
返信削除国連で野田総理が演説しましたね。
野田政権は原発再稼動に向けて意欲を示してくださいました。
ハレルヤ。
また、私たちの祈りが神に聞かれたようです。
政府の後押しなければ、原発の再稼動は難しい状況だけど、野田総理の演説を聞いて、感謝と賛美で心の中が溢れています。チーム「LOVE JAPAN」では、東電の次回、株主総会で脱原発案が廃案になるように祈っています。
そんな私たちにとっては、なんとも力強い後押しです。
政府は安全性を高めて、海外への原発輸出にも前向きな姿勢を示しました。
石油に依存しない原子力発電は日本に最も適した発電方法だと、フランス大統領のサルジコ氏も演説してました。
過日、泊原発の営業運転に関する崔君の記述で、営業運転が再開されたら、一気に原発再稼動に動くと、予想してたけど。まさにその通りになりましたね。
あの時は、崔君の予想は外れが多い、なんて書いちゃったけど。ごめんね。ズバリ的中だね。
崔君としては、野田総理の演説をどう受け止めたかな。
よかったら、意見を聞かせてくれよ。
ブログでその点に、全く触れられてないのは、なんか不自然だな。
同じ教会に通うクリスチャン仲間として、君の声にも耳を傾ける余裕が僕にはあるよ。